休み明け・放牧について

休み明け。結構嫌われるが、オレは買う。
それはさすがに、この21世紀になってですよ、
「仕上がりきりませんでした。ゴメンナサイ」ってね、
さすがにないやろーって言うのもあるんですけどね。


とりあえず、「放牧」という言葉の真意を突いていこう。
馬が放牧中に管理されるのは、「トレーニングファーム」という育成牧場。
その育成牧場で1週間体験厩務をした経験を持つ、オレが言う。

「放牧中の馬」は、全然、牧に放たれていない。

毎日軽いトレッキングからキャンターなど、結構動いているのだ。
全然、休んでない。キャンターはもとより、完全に追ってる。
もちろん、使い減りした馬はしばらく完全休暇させるだろうが、
4ヶ月の放牧があったとするなら、後半1ヶ月半くらいは
トレセンに戻って仕上げられているだろう。


なので、放牧=トレセンにいない という意味だという事だ。
ぶらーりぶらぶら、想像通りの牧場で休養しているわけではない。
育成牧場で順調に乗られてるんだから気にしなくてもいい。


レース感覚なんて言葉もあるが、それほど気にしなくていい。
3〜4ヶ月くらいまでなら、馬も覚えている。
あと、休み前ラストの競馬から休み明けの競馬が格下の場合は狙っていい。
血統的に、その馬的に休み明けが苦手なのは厳しいだろうが。
ダメなのは半年以上の放牧だ。
さすがにレース感覚というか、本番の緊張感とか感覚を忘れてしまう。
あと、休んでるうちにピーク終了!っていうツイてない古馬もいる。
この辺を上手い具合に感じ取れれば、放牧のせいで人気薄の実力馬、
更には放牧明けなのにド人気の格上馬を的確に捨て拾いできる。


ただし、2〜3ヶ月の放牧でも、絶対走れないパターンがある。
人気の馬が久々に出てきてブッ飛ぶ典型的なパターンだ。
騎手がレース後に「この馬の競馬が全然できなかった」
「走らなかった。久々だからかな」とイイワケするパターンだ。


1.久々なのに超ハイペース
2.淀みのないハードな展開
3.馬場がグズグズ、更に雨


これらは休み明けでは、さすがに馬もしんどい。
逆にパンパンの良なら、むしろ大爆発する。
(秋のTRやステップによく見られる)